上井草グルップボエンデ あんず介護日記2021年04月

4月5日（月）
コロナの影響で外食も難しい日々が続いています。そんな中でもお年寄りの皆さんの楽しみの一つになるよう、今年に入り、あんずではご当地の名産やグルメにちなんだランチの日を設け始めました。今月は栃木県にちなんだランチを作り、皆さんと味わいました。餃子や焼きぞばの他、栃木県はイチゴやラッキョウ、トマト、サツマイモなど多くの野菜も名産であることを知りました。餃子は餡から作り、焼きそばはホットプレートで作りました。リビングには縁日の屋台のような焼きそばの香りが広がり「いい香りがするわね～」と、皆さんのわくわくするお顔を見る事が出来ました。かなりボリューム満点のランチとなってしまいましたが「美味しかった～」と満足そうな皆さんのお顔を見る事が出来、
嬉しく思う一日となりました。

4月14日（水）
先日の夕食後のことでした。皆さん居室にお戻りになられていますが、OMさんは居室とリビングを行ったり来たりされています。「夕飯食べたような気がするんですけど」といつものように冷蔵庫を開けられています。「チョコレート、召し上がりますか」とお聞きすると「はい、たべます」と嬉しそうに仰っています。小さなチョコレートを2ヶお渡しすると、リビングに座られていた、NTさんに「これどうぞ」と1ヶチョコレートをお渡ししています。お二人で仲良く美味しそうに召し上がっており、ほのぼのとした光景でした。

4月20日（火）
長野の生まれで野菜作りがお好きなKMさんは、ボエンデにご入居後も毎年テラスで夏野菜を育てることを楽しみにされています。夕食後に一緒にテレビを見ていると、旅番組か、美味しそうな料理がたくさん紹介されていました。「美味しそうなのをみてると、お腹減っちゃうね。もろこしでも食べたいなぁ～。」とKMさん。近隣のホームセンターで夏野菜の苗が売られ始めたことをお伝えすると「今年はどうする？たくさん実るといいね！」と満面の笑みでお話しされています。ご自宅を離れても、お好きなことがいつまでも続けられるように支援していきたいと思いました。

4月22日（水）
午後、散歩にお誘いすると「行きたい。行きたい」とおっしゃりすぐに準備されています。散歩中、道端に咲いている花や木々を見て「綺麗ね」とよく眺めておられました。散歩中に一番気になった花は、ボエンデに咲いているラベンダーのようで「可愛いいね、この花が一番ね」「この紫色が綺麗ね、いいわね」等仰っていました。

4月30日（金）
私が入社した昨年の8月、お会いした時から既にターミナル期だと言われていたAHさん。手を手で温めながらお話を聴いていると、たまに聞いたことの無いお話を聞かせて頂けます。息子様のお話、趣味の社交ダンスのお話、今は亡き旦那さまと踊った時の話…。どのお話もAHさん人生を映画のように切り取って見せていただいてるようで、ご本人も「フフフ」と可愛らしく楽しそうに笑われながらお話されるので素敵な気持ちになります。
私が退室した後「あったかい手だったな。なんか話し疲れたけど、ちょっといい気分だわ」といつもより少し口角が緩んでお休みいただけたらうれしいなと思っています。